疲れやすくなった
肌荒れや乾燥がひどくなった
生理が遅れるようになった
ダイエット中にはカロリーの高い脂質を敬遠しがちです。しかし、まったく油を摂らないと、脂溶性のビタミンが足りなくなって肌荒れや身体のたるみが起きたり、髪の毛がパサパサになったり、キレイに痩せることができません。そのほかにも、疲れがとれなかったり、生理不順の原因になるなど、健康にも影響が出てきます。
とはいえ、摂りすぎるとカロリーオーバーになるので、ダイエット中には油の性質を見極めて、良い油を選んで摂取することが大切になります。
3大栄養素(タンパク質、炭水化物、脂質)のひとつで、体を動かすエネルギー源となったり、細胞膜の主成分やホルモンの材料となる大切な成分です。
油の性質は、油を構成する脂肪酸によって決まります。
大きくは、バターなど動物性脂肪に多い飽和脂肪酸と、植物の油や魚介類に多い不飽和脂肪酸とに分かれます。
さらに不飽和脂肪酸は、オメガ3系、オメガ6系、オメガ9系に分類されます。
「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」の違いと特徴を知って摂取バランスを整えよう
飽和脂肪酸は、常温で固まりやすい性質を持っています。
人の体の中でも固まりやすい性質を持つため、過剰に摂取すると血液がドロドロの状態になってしまいます。過剰摂取すると血中の中性脂肪やコレステロールを増加させます。
●摂り方
バターだと重量の約半分、牛脂やラードだと40%、生クリームやチーズ類で15~25%も飽和脂肪酸が含まれています。
肉類ならできるだけ脂身が少ない部位を選ぶようにしましょう。バターは他の油脂に置き換えるのがベターです。
不飽和脂肪酸は、オメガ9、オメガ6、オメガ3、トランス脂肪酸に分類されます。
脂質や糖の代謝を促進!<オメガ9系、オレイン酸>
不飽和脂肪酸の中では最も酸化しにくく、抗酸化成分が多いため、活性酸素の影響による脂肪細胞の増加を抑制し、糖の代謝も促進します。善玉コレステロールを下げずに悪玉コレステロールだけを下げる働きがあります。
ただし、オメガ9は体の中でも作られるので、摂りすぎには十分注意する必要があります。
●摂り方
ダイエットに最も適した油といえるのが、新鮮なオリーブを圧搾して作ったエクストラヴァージンオリーブオイルです。EXオリーブオイルには抗酸化作用の強いポリフェノールやオレウロペインが豊富に含まれ、体内で脂肪細胞が増加するのを抑制してくれます。さらに加熱に強い特徴があるので、炒め料理にも使えて便利です。
過剰摂取に注意!<オメガ6系、リノール酸>
悪玉コレステロール(LDL)を低下させる働きがあります。ただし、酸化しやすく、悪玉を強化させてしまうこともあります。過剰摂取すると善玉コレステロールまで減らしてしまいます。]
また、アレルギー症状促進、老化の促進、免疫力の低下など、身体に悪影響を及ぼします。体内で作ることができない必須脂肪酸ですが、過剰摂取には注意が必要です。
●摂り方
オメガ6系の油は一般的に料理によく使われる油で、外食業界や加工食品にも多く使われています。お菓子やパン、マヨネーズにも多く含まれています。
外食、コンビニ、スーパーのお惣菜をよく利用する人は、日常的にオメガ6を過剰摂取している可能性が高いので、意識して摂取を控えましょう。
脂肪になりにくい!<オメガ3系、リノレン酸、EPA、DHA>
体内でつくることができない、必須脂肪酸のひとつです。
リノレン酸は体内でEPA・DHAとして働きます。
血液をサラサラにしたり、コレステロール値の低下、体内の炎症を抑える効果など、生活習慣病の予防に効果があります。
●摂り方
オメガ3系脂肪酸は、血液中の中性脂肪の増加を抑え、血圧を下げる効果もあるのでダイエットに最適です。
熱に弱いので、加熱料理より生のものを食べましょう。たとえば魚介類なら焼き魚より生のお刺身がベストです。また、酸化しやすいので、オイルなどは冷蔵庫で低温保存し、ドレッシングに使うのがおすすめです。
悪玉コレステロールを増加!<トランス脂肪酸>
マーガリンなどの製造過程で脂肪細胞に酸化を起こして発生するのがトランス脂肪酸です。悪玉コレステロールを増やし、肥満の原因になりやすく、発がん性物質なども含まれるので、できるだけ避けましょう。
●摂り方
トランス脂肪酸の多いマーガリンを使うのなら、動物性脂肪のバターに代えるなど、ダイエット中は特に控えましょう。
健康的に美しく痩せるには、必要な油もあります。いい油は積極的に摂取して、悪い油はできるだけ摂らないことが大切です。