医療事務技能審査試験を10日間の独学で合格したコツ

医療業界未経験の私が、独学で医療事務技能審査試験に一発合格しました。その勉強方法とコツをご紹介します。

とにかく時間もお金もなかったので、独学しか選択肢はありませんでした。周りにも従事者はおらず、教えてくれる人もいないので、まずは試験の概要や勉強に必要なものの情報収集からはじめました。



試験までの足取り

私が受けた試験は医療事務審査試験(医科)です。毎月実施されていて、在宅受験が可能です。

●試験内容

・実技I患者接遇/筆記(記述式)/2問/50分

・学科医療事務知識/筆記(択一式)/25問/60分

・実技II診療報酬請求事務/診療報酬明細書点検/4問/70分

①情報収集(日程・テキスト)

とにかくどんな試験なのか、独学で可能か、期間はどれくらい必要か、必要なテキストは何かをネットで検索しまくりました。

試験は毎月実施、在宅受験。試験内容が当日送付されてくるので、その日に受け取れるか、解答用紙を返送するタイミングは合うかどうか、スケジュールの確認をしました。

テキストは本屋さんで買える範囲を想定していたのですが、あれもこれもと買うのであれば、結局相当な額になってしまうこと、そしてニ〇イのテキストが合格への近道ではないかということがわかり、オークションサイトなどで探しまくって、最新のテキスト一式をまとめて購入しました。このテキストが手に入るかどうかも大きなポイントだと思います。

規定が変わるタイミングもあるので、購入するなら多少高くなっても最新のものを選ぶのがベストです(細かな診療点数の違いも試験に響いてしまうので)。

申し込みは試験の3週間前までですが、テキストを見つけたのがちょうどこの頃。手に入ることが確実になった期日当日に受験料を振り込み、その足で土日もやっている郵便局に申込書を持って飛び込みました。

ここまでに相当焦りまくったので、何事も余裕が必要・・・。

③受験票・テキスト到着

試験の10日ほど前に受験票が無事到着。テキストも入手できたので、ほっと胸をなでおろしながら、ここからやっと本気モードに突入しました(遅い!!)。

医療事務テキストいろいろ

いよいよ勉強開始!

①テキストは隅々読む

たくさんあるテキストをまずは頭を真っ白にして隅々読みました。

最初にざーっと読むことで、医療事務全体を把握しながら、何をすべきか、どこにどれくらいの時間をかけて勉強するか、自分の得手不得手を鑑みながらスケジュールを決めることができました。

②攻略法を見つける

学科は択一式、実務は筆記。

テキストを一通り見て、すべて制覇するには相当な時間がかかることも想像できたので、短期決戦のためにはどうすべきかを探りました。先輩たちの助言はほんとに有効です。

なかでも過去問をやることがかなり重要そうだったので、過去問が載っているサイトを見つけて、移動中などで隙あらばやりました。

択一式はひっかけ問題が多いので、とにかく一問でも多く問題を解いていくと、方向性が見えてきます。自分の得意不得意もわかってくるので、時間をかけなければいけないところ、テキストのどこに何が載っているかを把握することができます。

在宅受験なのでテキストも何もかも持ち込み自由ですが、どこになにが載っているか、多くの症例やパターンを理解していなければ、素人だと簡単に引っかかってしまいます。そのため、過去問を解いて、出題の多いところ、自分の不得意な部分をまとめたり、テキストにふせんやメモを書きまくりました。

分野別勉強法

1)実技Ⅰ

テキストをきちんと読んで、解答しなければならないポイントさえ押さえられると大丈夫かと思います。自分が病院に行ったときのこと、実際の現場をイメージしながら考えていくと、おのずと答えは見えてきます。

★テキストが届く間にこちらを読んで軽く予習していました。

2)学科

とにかく過去問、練習問題を解くことにつきます。

最初は問題をざっくり解き、自分の実力を把握します。そして必ず、なぜ間違ったのかを理解します。

試験は時間との闘いでもあり、実技Ⅰで多くの時間を割くのはもったいないので、私はとにかく学科の理解に時間をかけました。実技Ⅰで出てくることは、この後に続くレセプト点検にもつながってくるので非常に大切です。

特に「次の中から正しいもの(間違っているもの)を選びなさい」の問題には要注意です。似たような問題が出てくるのでどうしても悩んでしまいます。もちろん独学だと教えてくれる人もいないので、何が間違っているのか、どこを見るべきなのかを、正確に理解するまでテキストを読み、間違えやすいところはしるしをつけたり書き出したりしました。

3)実技Ⅱ(レセプト訂正)

どうしても苦手な感じがして、なかなか手を出せずにいました・・・。独学のツライところは、やる気が出るかどうかにかかってきます。この苦手分野をこなしていくために気持ちをもっていくことに相当時間がかかってしまいました・・・。結局最後の1日くらいしか取り組めていません。。。

しかし、最初からレセプトを書くのではなく、書きあがっているレセプトの間違いを探して正解を書いていくため、学科に時間をかけたことが活きてきました。もちろんここでも過去問を解きながら、ひっかかりやすい部分と、きちんとした書き方を理解します。

外来と入院は書く量が違うので、外来にはあまり時間をかけられません。できるだけ短時間で済ませるには、診療回数、点数の転記漏れ、患者の個人情報など、過去問をやっていると注目すべき点がわかってくるので、そこを重点的に見ていきます。特に子供(乳児幼児)の年齢には注意です。いつ誕生日がくるかによって点数が変わってくるので、必ずチェックします。

入院の場合は、外来時に取れていた点数(入院費に含まれるので除外)が取れなくなったり、食事など入院時だけの点数が出てきたりするので時間がかかります。外来との違うところは見落とさないようにします。

★ポイント

カルテに書かれていることはほぼ点数につながるので、私はカルテを順番に見て、転記したら〇、不要なもの(間違っているもの)には×などでチェックしながら、記入漏れを防ぎました。もちろん書く順番(投薬・注射・検査など)も間違えないように気をつけます。

点数表は覚える必要はないので、どこに何が書かれているかをとにかく理解することが肝心です。これが点数を早く出すための近道です。わからない単語なども、資料のどこに書かれているかさえ理解しておけば、さっと開いて確認することができます。

在宅受験であれば部屋中に資料を広げられますが、会場受験だといかにコンパクトに資料をまとめられるかが必須です。自分なりの資料の整理ができていれば安心して取り組めると思います。

★点数早見表

おまけ)勉強場所と時間

自宅だと集中できないのでカフェなどでやろうと思っていたのですが、資料がやまほどあるのと(重い!)、電卓をたたくことが多いので、結局自宅で「今日はここまで!」と目標を決めて取り組みました。

とはいえ、毎日、1日中できるほどの集中力はなかったので、気持ちが乗った瞬間に徹底的にやるなど、気持ちのタイミングを逃さないようにすることが必至でした。

もちろん10日間のうちには、やる気のでない日もありました。特にレセプトに手が出せずにいた日は仕方ないと半分あきらめ、手軽にできる過去問をやるとか、テキストを読むだけとか、気持ちを切り替えられるようにしました。

さいごに

独学は自分との闘いでもあるので、いかにスケジュール通りにこなしていくかのコントロールが大変です。私は性格的にも一回落ちると次は無理・・・と思っていたので、一回で合格するぞ!と心を強く持つことが一番大変だったかもしれません。。。もし、身近に経験者がいらしたら教わった方が効率もいいし、断然わかりやすいと思います。

これからチャレンジする方がいらっしゃいましたら、ぜひがんばってください。ポイントさえ間違えなければ、努力しただけ必ず合格へ近づきます!

★もっと手軽に!という方にはこちらもぜひ!

ニチイ学館

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