懐かしいこと、現在のこと、これからのことなど話は尽きない。知識や経験が豊富な大先輩には素直にいろいろ話してしまう。薬のこともわかる方で、うつのことも聞いてみた。特殊な仕事をしていた私たちの周りには当たり前のようにうつ患者はいたから、不思議なことではない。やはり薬を飲めば飲むほど悪くなることが多く、うつの薬はうつを治さずうつを悪化させるとみんな思っていたそう。断薬を推進する病院もほぼないし、一生浸かるだけだとの認識。話しながらこんなことを話題にすることもこれで終わりだなと感じていた。

ちょっとした悩みもばっさり解決してもらいながら、これからは無理することなくやりたいことをやっていけばいい、まだまだできると勇気をいただき、年明けに再会を約束。これからは共通の趣味で遊ぶことも決まり。誰かに話を聞いてもらうこと、相談することがこんなに心をラクにするなんて、こんな考え方もあるんだと誰かの意見を聞けるなんて、新鮮な感情でいっぱいになった。

ずっとぐるぐるとひとりで悩み苦しんでいた頃はなんだったんだろう。人を憎んで恨んで誰も信じられずに、孤独で闇の中にいたあの時間、終わりなんてない、出口なんて見つかるわけないと思っていた。それでも心を強く持っていれば、病に負けない気持ちがあれば、必ず抜け出せるんだと実感した気がする。闇からの抜け出し方は人それぞれなんだろうが、抜け出したい気持ちがあれば、自然に抜け出せる力も身につけていくんだろうと思う。怯えて無理して誰かに合わせた生き方はやめて、自分の気持ちに正直に生きていればいい。過去の自分にそう伝えてあげたい。

あー、やっとここまできたんだな。