慢性膵炎だけじゃない!?膵管癒合不全が発覚

6回目の入院が終わったころ、検査結果に「膵管癒合不全の疑い」という文字を見ました。

救急病院からかかりつけ医に変更したのでここからは2人で勉強することになります。

繰り返す膵炎をなんとかしたい

かかりつけ医がまず「以前に50代の女性で似たような人がいた。何度も膵炎を繰り返すので、開腹手術をして元気になったはず」と言ったのをきっかけに、膵炎を繰り返さないために何ができるのかを調べることになりました。

医師が近郊で手術をやっている病院を探してくれ、まずは1件目へ。外科に直接連絡したので、外科的処置の説明を受けることに。

FLEY法というみぞおちからおへそにかけて開腹する手術。所要時間は8時間ほど。膵臓を切って十二指腸とつなげるというもの。傷は一生残る。手術したからといって完治するわけではない。聞けば聞くほど怖くなるものでした。

再度かかりつけ医と話して、今度は内科的処置をしている病院へ。ここではERCP(内視鏡的逆行性胆管膵管造影)とステント留置の話になりました。これも完治するものではないと言われたけれど、やってみる価値はあるかもと医師の言葉を信じ、すがる思いでトライすることにしました。

いよいよ手術のとき

術前検査をして、いよいよ入院。膵管癒合不全はどのあたりにあるのか、どれほどの症状か、ステントは置けるのかなど、やってみないとわからないことだらけのまま手術の日を迎えます。

口から十二指腸まで内視鏡(胃カメラ)を入れ、乳頭部にメスを入れて切開して、内視鏡の先端から膵管の中にカテーテル(細い管)を挿入します。また、乳頭付近にあった膵石の除去も行いました。

手術は眠りながら行うので、目が覚めたときには終わっています。所要時間1時間ほど。

たった2ミリの太さのカテーテルが痛みを起こし、翌日再手術して一番細いものに入れ替えました。それでも痛みが続くので、結局すべて取り出し。乳頭部を切開して、膵管の出口が通りやすくなったかも、というだけで手術は終了。この先はどうすることもできないので、このまま退院して様子を見ることに。

膵管癒合不全の全貌

手術時に内視鏡を入れたことで、膵管の細かいところまで、ようやく全容が明らかになりました。主膵管がまったく繋がっておらず、細い副膵管だけに頼っていたこと。その副膵管に石が溜まっていたこと。これらが膵炎を引き起こす原因だと判明しました。

これまでの膵炎も、主膵管に流れるべき膵液が副膵管で滞留し、炎症を起こしていたのだろうとの推測。つまり、元々膵炎になりやすいところをアルコールを摂取していたことで、進行が早まってしまったということになります。

2ヶ月後、発症

ピークに達する前に病院へ駆け込んだので、アミラーゼは数百といったところ。CRPと白血球が高いくらい。MRIでも膵石が確認されたため、また内視鏡をすることに。さらに内視鏡的膵管ドレナージ術で、膵管に入れたチューブを鼻から出して膵液を排出。膵液の濁りをなくしていくことで膵石を作りにくくし、少しでも発症する期間を長くする意図でなされました。

発症するたびにこの処置が繰り返しなされていくのだろうと思います。あまりにひどくなれば、開腹手術を考えなければなりません。

今後のこと

この先どれくらいの間隔でまた発症するのかはまったくわかりません。ただ、人よりもはるかに膵液を流す能力がないこと、現状を維持するためには食事と薬で防ぐしかないということはしっかりとわかりました。

もう少し早かったら、美味しいものを知らずに生きることになっていたかもしれません。今だから、美味しいものを食べられない悲しみに途方に暮れてしまうのかもしれません。外食も外食も、出かけにくくなってしまいました。いつ発症するかわからないので、入院セットは引き続き作り置いておきます。仕事もいつ休むかわからないので、迷惑をかけないで済むようなことを考えなければなりません。

それでも、負けないように、くじけないように、一生つきあっていくしかありません。

初めて膵炎を発症したときはこんな感じ

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