京都・大覚寺で写経初体験!清々しい心を手に入れる。

「近ごろ雑念が多くて困る、落ち着きたい」それならば写経をしてみましょうと、京都・嵐山にある重要文化財の大覚寺へ向かうことにしました。写経は少しハードルが高そうと勝手なイメージからこれまで手を出せずにいましたが、ここ大覚寺は予約不要で初心者でも気軽に参加できると知り、だったら私でも行けるかも!と思いたったのでした。

心経写経の根本道場で筆先に集中。日頃のもやもやをすべて取り除く。

大覚寺の写経にはいくつかあるので、時間やレベルに合わせて選ぶことができます。今回体験したのは「般若心経写経」(所要時間:40~60分、ご奉納料:1,000円)で、般若心経全文を書くスタンダードなもの。本堂にある受け付けで申し込みをすると、用紙や筆などを受け取ります。そして机(椅子席)に座り、あとは各自で写経をしていきます。

用紙にはお経の文字が薄く印刷されたもので、筆ペンで上からなぞる形式。普段ペンすら持つことが少なくなっているのに、何十年かぶりに持つ筆ペンはとても新鮮。最初の数行は手が震えそうになりましたが、慣れてくるとすいすいと書くことができます。最後に願いごとと、住所と名前を書き入れたら終了。お線香の煙で清めて仏様の前に納めます。奉納した写経は翌日の朝、法要で祈願して頂けるとのこと。参加した日ははちょうど写経法会の日(毎月1日・11日・21日の10時と13から法話)。数名の僧侶が参加する法会の後、法話を聞くことができました。

上からなぞるとはいえ、心が少し乱れると字も思いきり乱れてしまい、人間の不出来さを思い知らされました。ただ、持ち慣れない筆に、見慣れない文字、普段はおざなりにしがちな文字の止めや払いを気にしながら進めていくことで、無心になれ、集中力が増してきます。書き進めていくほどに、脳の細胞が動き出しているのが感じられてきます。終わるころには気持ちよくなり、道場を出るころには背負っていた何かを降ろしたような気分になりました。

道場である五大堂の縁側にある「観月台」。大沢池を近くに臨むことができます。

お堂の間をつないでいる廊下の床は鴬張り。縦の柱を雨,直角に折れ曲がっている廊下を稲妻にたとえ「村雨の廊下」と呼ばれています。四方に広がる庭園を隅々まで眺めることができます。

今年は60年に一度の御開帳

弘仁9年に嵯峨天皇が書写された般若心経は、60年ごとに御開帳されます。平成30年はちょうど1200年目。10月から2か月間「戊戌開封法会」が行われます。嵯峨天皇の手で般若心経へどのように書かれているのか、非常に興味深いですね。

60年に一致度しか開封されない勅封心経を奉安する「勅封心経殿」。

大覚寺には周囲が約1㎞で日本最古の大沢池、江戸時代の建物など、見どころもたくさんあります。心の状態を写経で整えたら、見える景色もきっと変わるはず。

アクセス・参拝時間

〔アクセス〕

JR「嵯峨嵐山駅」から徒歩約20分

阪急「嵐山駅」から徒歩で約35分

京福「嵐電嵯峨駅」から徒歩で約25分

〔参拝時間〕

午前9時〜午後5時(受付は午後4時30分)

〔参拝料〕

大人 500円小人 300円

*戊戌開封法会時期は拝観料1,000円、写経はできません。

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