便秘の強い味方!「水溶性&不溶性」W食物繊維の効果

食物繊維といえば便秘を解消する強い味方として有名ですね。
「食べ物のカス」として長らく不要なものという認識だった食物繊維ですが、20世紀中頃から少しずつ有用性が実証・認知されはじめ、現在では、たんぱく質、糖質、脂質、ビタミン、ミネラルの五大栄養素に次いで、六大栄養素として食物繊維が定義されています。実際に食物繊維は、腸内環境を整えて便秘を解消したり、大腸がんなどの予防にも大きな効果があるとされています。

その食物繊維は性質の異なる2種類から成っています。

「水溶性」と「不溶性」の違いは?

便秘に効くと言われる食物繊維は、水に溶けやすい「水溶性食物繊維」と、水に溶けにくい「非水溶性食物繊維」があります。

水溶性食物繊維

水溶性食物繊維は、腸内で水分をひきつけることで排便時に必要な水分量を増やす働きがあります。腸管の水分が多くなると適度な水分量の便を作り、スムーズな排泄を促します。
また、水溶性食物繊維は腸内細菌の善玉菌のエサになるため、腸内環境を整えるのに役立ちます。また、脂肪の吸収を抑えたり血中コレステロール値を減少させる働きもあります。

■野菜:オクラ、モロヘイヤ、かぼちゃ

■果物:バナナ、りんご、アボカド、キウイ

■海草類:寒天、こんぶ、わかめ

■その他:もち麦、そば、納豆、ライ麦

溶性食物繊維

水に溶けにくい繊維質で、水分を保持し、便のかさを増やして排便を促す作用があります。また発がん性物質などの腸内の有害物質を体外へと排出させる働きを持っています。

■豆類:いんげん豆、えんどう豆、大豆、枝豆

■穀類:ライ麦、小麦、オートミール

■野菜:ごぼう、ブロッコリー、大根

■きのこ類:しいたけ、まつたけ、えのき

■いも類:さといも、さつまいも

■その他:ドライフルーツ

一般的に改装には水溶性食物繊維が、根菜類には不溶性食物繊維が多いとされ、1:2の割合で摂るのが理想的です。

食物繊維にはダイエット効果も

食物繊維を多く摂ることで「ヤセ菌」(バクテロイデス門)という菌が増殖し、「短鎖脂肪酸」という成分が出ることでダイエット効果を発揮します。
「短鎖脂肪酸」は腸内の悪玉菌の増殖を抑え、腸内細菌のバランスを整えます。さらに血糖値の上昇を抑えたり脂肪細胞を燃焼させてやせやすい体質にする働きがあります。

食物繊維の一日の摂取量は?

18歳から70歳未満の食物繊維摂取目標は、男性20g以上、女性18g以上です。

20gの場合、キャベツなら1.5~2玉、ブロッコリーなら2株になるので、毎日摂取するのはなかなか難しいかもしれません。食事だけの対策が難しい場合は食物繊維サプリを利用するという方法もあるのでぜひ試してみてください。

便秘がひどいときには摂り方に注意

便のかさを増やしたいときには「不溶性食物繊維」を、便をやわらかくしたいなら「水溶性食物繊維」を摂ることで便秘に効果的なのですが、状況によっては便秘の悪化原因となります。

不溶性食物繊維は便のかさを増やす働きがあるので、通常であればお通じに良い効果がありますが、便秘症状が悪化すると、肛門の手前の直腸やS状結腸に水分の少ない硬い便が栓をしている状態になります。硬い便が遮っているので、便の量が増えれば増えるほどおなかの張りがひどくなるため、3日以上お通じがないつらい状態の時には、不溶性食物繊維を大量に食べるのは控えましょう。

腸内環境は生活習慣だけでなく、加齢によっても機能が低下していきます。心身に悪影響をもたらさないよう、今のうちから予防しておきましょう。
★スプーン一杯でレタス2個分の食物繊維を摂取



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