2018年12月23日(日)の「健康カプセル!ゲンキの時間」で、「薬味の健康パワー」について放送されました。
忙しい年末は何かと体調を崩しがちです。そんな私たちを助けてくれるのが、料理を美味しくしてくれる薬味たち。薬味には、高血圧や冷え性の改善、疲労回復、消化促進など、この時期にぴったりの効能があります。
そこで、薬味で年末を健康的に乗り切るコツをご紹介します。
冬の代表格「生姜」の健康パワー
生姜の健康効果その1『殺菌作用』
生の生姜の辛味成分は「ジンゲロール」といい、殺菌作用が強力です。ピロリ菌を殺してしまうという論文もあります。
ジンゲロールは皮と身の間に多いので、効率良く摂取するために皮ごと食べるのがおすすめです。
生姜は、調理前にきちんと洗えば皮ごと食べられます。
生姜の健康効果その2『冷え性改善』
ジンゲロールは、加熱すると「ショウガオール」という成分に変わります。
このショウガオールには、胃腸の血行を促進させ、身体の深部に熱を蓄える効果が期待できます。
冷え性でお悩みの方には、加熱調理がおすすめです。
生姜の健康効果その3『高血圧改善』
生のジンゲロールや加熱したショウガオールには、血管を広げる働きがあります。
血圧を下げる!最強ドリンク「しょうが緑茶」
高血圧をより改善するのにおすすめなのが、生姜に緑茶を加えた「しょうが緑茶」です。
血液中には血管を締める酵素がありますが、緑茶に含まれる「エピガロカテキンガレート」がその働きを抑えます。生姜と緑茶を一緒に摂取することで、ダブルの効果となり、より強力な降圧作用が期待できます。
<しょうが緑茶の作り方>
①生姜を皮ごとすりおろす
②お湯は沸騰したものを使用せず80℃以下にする
③緑茶の中に生姜を約5g入れる
●作り方のポイント
エピガロカテキンガレートは、80℃を越えると壊れてしまうので、お湯を沸騰させず80℃以下にするのがポイント。80℃に温度設定したポットのお湯を使っても大丈夫です。
また、チューブの生姜を使用する場合は、他の成分も含まれているので、生の生姜の1.5倍(5gの場合は、7.5g)を入れると良いそうです。生姜の量は、好みによって多少変えても構いません。
●高血圧・高血糖・脂質異常に効果が期待
しょうが緑茶は、1日3杯を飲むのがおすすめです。
しょうが緑茶1杯を、半分は食前、半分は食後に飲むと、食前に飲んだものは、食後高血糖の予防になります。
さらに、生姜のジンゲロールとショウガオール、緑茶のエピガロカテキンガレートには、悪玉コレステロールを減らす効果があるので、脂質異常の改善にも効果が期待できます。
食べ過ぎ年末疲れに効果的な薬味
食べ過ぎにオススメの薬味「大根」
大根には「アミラーゼ」または「ジアスターゼ」という消化酵素が含まれています。
そして、大根の消化効果をさらにUPするのが唐辛子です。唐辛子に含まれる「カプサイシン」には、胃腸を刺激し、活発にする効果が期待できます。そのため、大根と一緒に摂取できる「もみじおろし」なら、消化促進の効果がよりパワーアップします。鍋や揚げ出し豆腐、生牡蠣などにぜひ添えてみてください。
年末疲れにおすすめの薬味「ネギ」
ネギの辛味成分には、糖質からエネルギーを作り出す働きがあり、疲労回復効果が期待できます。
そして、ネギと一緒に摂ってほしいのがおそばです。疲労回復に効果的なビタミンB1が豊富で、ネギの辛味成分と合わさると、吸収されやすくなり疲労回復の効果が高まります。
疲労回復に「ニンニク」もおすすめ
ニンニクも生姜と同じくらい殺菌作用があり、ネギの辛味成分と同じ辛味成分が含まれています。
ビタミンB1が豊富な豚肉とニンニクを一緒に摂ると、疲労回復効果がパワーアップします。
薬味は、刺激性の強いものが多いので、1度にたくさん摂るよりも、少量に分けて摂る方が、お腹を壊す恐れがありません。少量を長期的に摂るようにしましょう。