「何も食べていないのに、のどに何か詰まっている感じがする」「痛みはないけれど、異物感が取れない」ということはありませんか?もしかしたらそれは「ヒステリー球」かもしれません。
ストレスが喉の詰まりを起こす
病院で検査しても異常がなく、のどに何かが詰まっているような症状を「咽喉頭異常感症」または「ヒステリー球」と呼ばれています。東洋医学では梅の種が喉元にあるような症状から「梅核気(ばいかくき)」と呼ばれています。痛くもかゆくもないのに継続的にのどに違和感があるのが特徴です。なかには吐き気を訴えることも多くあります。実際に吐けるのではなく、常に吐き気が続いている状態です。
ヒステリー球は、ストレスや葛藤による自律神経の乱れが最大の原因と言われています。
・必要以上に強いストレスを受けている
・精神的なプレッシャーを感じている
・理不尽なことを我慢している
・疲労が蓄積されている
・極度な緊張や不安、ショックがある
ストレスの発散がうまくできない人、いやなことや言いたいことがあっても我慢してしまう人、心配性の人などに多くみられます。女性に多いとも言われています。
ヒステリー球を治すには?
ヒステリー球は身体からのSOSと言われています。知らない間にストレスが溜まっていたり、疲労が蓄積されていることで、身体がなんとかしてほしいと訴えているサインです。そのため自分の心と向き合って改善していくことが大切になります。
急激に大きく変えていくことは難しいかもしれません。そんなときは日々の生活を少しずつ見直してみてください。
1)睡眠
精神が不安定になると睡眠不足に、また睡眠不足がイライラや落ち込みを引き起こすことがあります。溜まった疲れを取ってリフレッシュすることが大切です。十分な睡眠時間を確保し、且つ、質の良い睡眠を取れるようにしましょう。
2)食事
食事はしっかり摂りましょう。脂っこいものや刺激物は避け、消化の良いお粥などを食べましょう。
3)適度な運動
ストレスが発散できる程度に、適度な運動をしましょう。昼間に運動することによってほどよい疲労も生まれ、快眠へとつながります。激しすぎると疲労度が増して眠りも浅くなるので気をつけましょう。
4)ストレスの原因を回避する
ストレスの原因となるものは根本的に排除しましょう。仕事や人間関係などであっても、改善しない限りはヒステリー球は治りません。仕事量の調整や業務改善ができるように周囲に相談してみましょう。
5)言いたいことは思い切って言う
ヒステリー球を感じる方は、普段言いたいことを我慢している方に多い傾向があります。大声で叫んだり、カラオケに行くなど、おなかの中に溜まっているものを吐き出す機会を増やしましょう。
ヒステリー球が治る期間には個人差があります。5日~1週間で治る人もいれば、1か月、2か月と長期間を要する人もいます。
のどに違和感を感じたら、まずは自分の心と生活を見つめてみて、自分に合った治療法を試してみてください。