2019年3月12日(火)放送の「林修の今でしょ!講座」で、「質の良い睡眠には菌力?キノコミステリー」が放送されました。
近年のさまざまな研究で、きのこのパワーが健康長寿につながると判明。質の良い睡眠、免疫力UP、高血糖対策にも期待ができると発表されました。
そこで、きのこが持つすごいパワーと、きのこの栄養を効率よく吸収できるレシピをご紹介します。
睡眠は大きく2つに分かれていて、ノンレム睡眠とレム睡眠があり、交互に繰り返されています。
ノンレム睡眠は深い睡眠に関係し、大脳の休息とも関係しています。
そこで、このノンレム睡眠を長くするのが「オルニチン」という成分だと言われています。
オルニチンがノンレム睡眠を長くする理由には以下があります。
①睡眠を妨げるストレスを軽減
②睡眠に関わるホルモンの分泌を促進
これらの理由によって、良い睡眠につながると考えられています。
そのオルニチンはしめじに多く含まれ、その含有量はしじみの約5倍!
このオルニチンを摂取することで、ストレスを軽減して、ノンレム睡眠を長くし、質の良い睡眠につながるのです。
オルニチンを効率よくとるしめじの食べ方
「味噌汁」で効率よく摂取!
オルニチンは熱に強いが、水に溶けやすい性質があります。
味噌汁の鍋は小さいので、溶け出たオルニチンも無駄なく摂取することができます。
お鍋などに入れた場合は、スープは多くて全部飲めないかもしれませんが、翌日にとっておいて、雑炊にして食べるとよいでしょう。
ちなみに、味噌には快眠ホルモンの分泌を促すトリプトファンが含まれているので、オルニチンとのW作用が期待できます。
ホタテと一緒に食べると睡眠の質がさらにアップ!
ホタテには睡眠の質を高める働きが期待できるグリシンというアミノ酸が豊富に含まれています。
グリシンは、ノンレム睡眠の最も深いステージである深睡眠へと誘う働きが期待できます。
オルニチンとグリシンのWの働きで、質の良い睡眠が期待できます。
ちなみに、グリシンは海老やイカなど、海の幸にも豊富に含まれています。
しめじ入りの海鮮炒めなどにするのもおすすめです。
内臓脂肪が多いほど、血糖値が上昇しやすくなると言われています。
えのきが内臓脂肪を減らす理由は以下の成分にあります。
①キノコキトサンが糖の吸収を抑える
キノコキトサンはきのこ特有の栄養成分で、食物繊維の一種です。
糖の周囲に膜を張り、吸収を抑えてくれる働きがあります。
また、キノコキトサンは水や胃酸に強いため、腸まで届いて効果を発揮します。
②エノキタケリノール酸が脂肪の燃焼を助ける
脂肪の燃焼をサポートするのは、運動などによって分泌されるアドレナリンです。
えのきに含まれるエノキタケリノール酸は、アドレナリンを活発化させ、脂肪の分解を促進すると言われています。
運動するとさらに効果はアップします。
吸収率をアップさせるえのきの食べ方
吸収率がアップする保存場所は冷凍庫!
えのきは冷凍庫で保存するのがベスト。
キノコキトサンは頑丈な細胞壁の中に入っているので、冷凍すことによって細胞壁が膨張して破壊されます。
そのため、冷凍庫から出して調理する間に、細胞壁の中から出てきたキノコキトサンがうまく吸収できるというメカニズムになっています。
「えのき氷」でさらに吸収率アップ!
「えのき氷」は、えのきをミキサーでペースト状にして、約1時間煮込んでから、製氷皿に入れて凍らせるだけ。
冷凍したまま煮込み料理などに入れると、さらに細胞壁が壊れやすくなり、さらにキノコキトサンの吸収率がアップします。
えのき氷にすることで、臭みやアクが抜けて、えのきが苦手な人も使いやすくなります。
えのき氷を1か月摂取したら、花粉症などのアレルギー反応が改善したという報告もあります。
●えのき氷
<材料>
えのき茸 300g
水 400g
<作り方>
①えのき茸は石づき(約1.5cm)を除き、ざく切りにする。
②ミキサーにかける前に、日光に当てる(約1時間)と、ビタミンD2がアップします。
③ミキサーにかけペースト状にする。(約30秒)
④鍋にペーストを入れ、60分かき混ぜながら煮詰める。(焦げ、ふきこぼれに注意)
⑤火加減は弱火で、沸騰が続く程度。
⑥はじめは700gの材料が、煮詰めると約500gになります。
⑦あら熱をとる。
⑧製氷皿に流し冷凍庫で凍らせる。
●えのき氷✖味噌汁
<材料>(2人分)
ねぎ(小口切り) 2~3本
カットわかめ 3g
合わせ味噌 小さじ1.5
水 360㏄
えのき氷 2個
豆腐 1/2個
<作り方>
①沸騰した鍋にねぎ、わかめ、豆腐、えのき氷を入れる。
②①に味噌を溶かせば完成 。
●えのき氷✖親子丼
<材料>(2人分)
鳥もも肉 1/2枚
玉ねぎ 1/2個
えのき氷 2個
卵 3個
だし 40cc
みりん 80cc
酒 大さじ2/3
水 1カップ
<作り方>
①鍋に水、だし、みりん、酒、を入れる。
②①に鶏肉、玉ねぎのスライス、えのき氷を入れ一煮立ちさせる。
③えのき氷が溶けたら、解いた卵を入れる。
●えのきステーキ
<材料>(1人分)
えのきの軸 1個
小麦粉 適量
バター(有塩)10g
しょうゆ 適量
<作り方>
①えのきの石づきを落とし、下から3㎝切り、切った断面に小麦粉を適量まぶす。
②フライパンにバター半量を熱し、溶けてきたら①を乗せる。軽く焼き目がついたら、水を適量入れて蓋をし、弱火にして蒸し焼きにする。
③水がなくなったら、蓋をはずし、残りのバターを入れてえのきをひっくり返し、半面も焼く。焼き目がついたら、えのきにしょうゆを回しかける。
*えのきは、重力の影響で、下の方に細胞が密集しています。そのため、根元に近いほどキノコキトサンは多く含まれています。
まいたけのβ‐グルカンを効率よくとるには?
まいたけは洗わずに使う
β‐グルカンはとてもデリケートで、水溶性のために水に溶け出してしまいます。
そのため、まいたけは洗わずにそのまま調理することで、β‐グルカンを効率よく摂ることができます。
汚れが気になる場合は、濡れ布巾などで優しくふきとりましょう。
「豚の生姜焼き」でさらに免疫力アップ!
まいたけには、たんぱく質を分解する酵素マイタケプロテアーゼが含まれています。この酵素が肉のたんぱく質を分解して、吸収率を高める働きがあります。
人間の免疫細胞はたんぱく質でできており、活性化にはたんぱく質が必要です。そこで、うまくたんぱく質をとれるような、たんぱく質分解酵素を活用することがおすすめなのです。
さらに生姜のジンゲロールも免疫力を高めるので相乗効果が期待できます。
まいたけのてんぷらもおすすめです。
価格:3,250円 |