上司がうるさくて毎日イライラが増えると思っていたら、体重も増えていてさらにイライラ。着慣れているはずの服のラインが乱れてイライラ、ウエストも入らなくなってくると、今度は悲しくなって落ち込む。この悪のスパイラルに陥ってしまわないように、ストレスを感じたときには素早く対処しましょう。
食べていないのに太るという現象は実際にあるのです。脳の働きによるコルチゾールというホルモンの分泌によって引き起こされるメカニズムであることがわかっています。
1)睡眠を妨げる
ストレスやプレッシャーが増えると、ストレスホルモンと言われるコルチゾールが普段よりもたくさん分泌され、ストレスなどによる身体のダメージを抑える役割を果たします。
通常、脂質や糖質を分解して翌朝のエネルギーを作り出すため、朝に最も多く分泌され、夜にかけてだんだん低下していき、夕方から夜眠るころにコルチゾールが最も低いレベルになります。しかし、日中何らかの要因でストレスレベルが上がってしまうと、低いレベルまで下がらないまま夜を迎えてしまうことになります。寝る直前までストレスがかかった状態ではコルチゾールが体内に残り、眠りにつきにくいのはもちろん、眠りも浅くなってしまいます。寝たと思ってもすぐに何度も起きてしまったりと睡眠障害に陥ることもあります。
2)ドカ食い・ヤケ食いを起こす
コルチゾールが過剰に分泌されると、ストレスに対応するためにエネルギーをたくさん確保しようとします。つまり、どんどん食べろと指令するのです。
また、コルチゾールが多すぎるとレプチンが減少します。レプチンが減少すると食欲の抑制機能が低下し、満腹感を感じにくくなってしまいます。食べても食べても、脳がまだ足りないと指示するのです。
さらに安心感や幸福感をもたらすホルモンセロトニンの分泌が抑制されます。セロトニンは自律神経のバランスを保つのに有効なホルモンの一つですが、コルチゾール過剰により減ってしまうと感情のバランスが崩れ、食欲が増進して過食や暴飲暴食といった暴走を起こしてしまうのです。
3)脂肪が蓄積される
コルチゾールは正常な分泌をしているときは睡眠中に脂肪や糖の代謝を行うため、ダイエットに効果的です。しかし、ストレスによってコルチゾールが増えすぎると、成長ホルモンの働きを阻害し、基礎代謝を低下させ、エネルギー効率が悪くなり、脂肪が燃えにくい体質になります。
また、通常よりも大量のインスリンが分泌されます。インスリンは余ったエネルギーを脂肪として溜め込む働きがあります。そのため食事で摂取したエネルギーが体脂肪となって蓄えられてしまいます。
ストレスはその原因を取り除くことが一番の解決策ですが、現実的にできないことも多いでしょう。少しでもストレスをなくす・ためないことを目指して、自分に合った解消法を見つけましょう。
●リラックスする時間を作る
お風呂やアロマなども使って癒される時間を持ちましょう。特に寝る前にリラックスすることで深い睡眠へとつなげることができます。
●趣味を持つ
趣味を持つことで好きなことに没頭する時間が持てたり、仲間と過ごす時間が増えたりします。ストレスに向き合っている時間が減ることで、心が休まり、やけ食いを起こすことも防げます。
●スポーツでリフレッシュする
適度な運動にはリフレッシュ効果があることがわかっています。運動をしてカロリーの燃焼を促進し、精神を安定させましょう。また、体を動かすことでストレスによる異常な食欲や空腹も感じなくなります。
●食べるならカロリーの低いもの
どうしても食べたいときには、なるべくカロリーの低いゼリーやヨーグルトなどを食べるようにしましょう。甘いものがほしくて仕方ないときは、洋菓子よりは和菓子を選びます。
●ストレスケアのサプリを飲む
ストレスでやけ食いをするときは、ダイエットに効くサプリよりも、ストレスに効くサプリを飲んでストレスを緩和させましょう。脳の興奮を抑えるにはギャバやテアニンが最適です。
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ストレスがたまると身体を守るためのさまざまな防衛本能が働いて、睡眠を妨げたり、暴飲暴食をすることで脂肪をためてしまうのです。わからないままだと食欲のブレーキはきかないままです。ストレスとホルモンの仕組みを理解して、太らないように対処していくことが大切です。