身体や心が弱ってくると、食欲がなくなってしまいます。そんなときでもカレーだけは食べたいと思うのは私だけではないはず。一時期はイチロー選手が毎朝食べることから健康食や脳の活性化につながると「朝カレーブーム」も巻き起こりました。
心と体が弱ったら、食べる「漢方」で元気になる
なぜカレーが食べたくなるの?
カレーが食べたくなるのは、風邪をひきそうなとき、体調が悪くなりそうなときなど、なんらかの不調が起きているとき。
そんなときに食べたくなる理由は、カレーに含まれるたくさんの香辛料にあります。カレーは複数のスパイスから作られ、そのスパイスは、漢方薬として使われているものもが多く、薬膳効果が期待できるのです。
なかでもクルクミンはウコンと呼ばれるターメリックに含まれており、免疫機能の向上や血行促進、肝機能を強化させる働きもあります。肝機能が落ちると体力も奪われてしまいます。そのため弱ってくると本能的にクルクミンを取り入れて、免疫力を上げようととしているのかもしれません。二日酔いの日も欲しくなるのはこのためですね。
さらにクミンやシナモンには胃腸を元気にする効果もあります。胃腸が元気になれば消化もするようになり、栄養も吸収することができるようになります。
また、ショウガは身体をあたためる効果や発汗作用もあり、病気を予防してくれます。ニンニクは強壮効果が高く、疲労回復に効果を発揮します。
他にもナツメグには健胃、食欲改善、クローブには老化防止など、スパイスにはたくさんの効果が含まれているのです。
ダイエットにぴったり
カレーはダイエットにも力を発揮します。カレーの辛味成分であるチリパウダーや赤唐辛子にはカプサイシンが含まれています。そのカプサイシンには脂肪燃焼、発汗作用の効果があり、ダイエットに適しています。冷え性にも効果的です。
美肌効果あり
発汗作用が働くと、肌の毛穴から老廃物が排出されるため、肌がきれいになります。またターメリックには殺菌効果もあるので、肌のトラブルにも効果があるといわれています。
どんなカレーを食べたらいいの?
ひとくちにカレーといっても、今はたくさんの種類が増えました。その中でも何を食べたらいいのかをご紹介します。
疲労回復・美肌に「トマトカレー」
「トマトが赤くなると医者が青くなる」と言われるほど、トマトには機能性の高い成分を含んでいます。また、トマトに含まれるリコピンはコレステロールの酸化を抑える働きや、コラーゲンの減少を抑制して産生を促進する効果もあります。メラニンの生成も抑えてくれるので美白効果もあります。
体力増強・便秘には「グリーンカレー」
グリーンカレーに使われるココナッツミルクに多く含まれるミネラルのカリウムは、血圧を安定させたり、むくみを予防したり、筋肉の働きをコントロールする働きがあります。また高エネルギーで消化によいので、体力増強や老化防止にも役立ちます。
デトックスなら「アボカドカレー」
アボカドに含まれるカリウムには取りすぎた塩分を尿として体外に押し出してくれる利尿作用があります。豊富に含まれる食物繊維が便秘に効果があり、余計な老廃物を排出してくれます。また消化酵素やオレイン酸が脂肪を分解したり、燃焼を促します。
★市販のカレールーには要注意
市販のカレールーには添加物や塩分が高いものがほとんどです。また動物性油脂が多く、胃もたれを起こしやすくなります。夜よりも朝食べる方が胃腸にもやさしく、効果的に代謝をアップさせます。
体調がすぐれないなと感じたら、スパイスの効いたカレーを食べて元気を取り戻しましょう。