ひどい便秘だけど、下剤は使いたくない。そんなときには「オリゴ糖」を摂取してみてはいかがでしょうか。「オリゴ糖」は少ない量でおなかの調子を整えて、便秘解消に効果のあることで近年注目されています。気軽に手に入れることができるので、今すぐ取り入れることができます。
オリゴ糖とは糖類の仲間です。複数の糖分が結びついてできたオリゴ糖は、他の糖分と違って胃で要約されずに生きたまま腸に届いて、善玉菌を増やします。消化酵素で分解されないものが多く、腸の中で善玉菌のエサとなって「短鎖脂肪酸」を生み出します。
「短鎖脂肪酸」は水分やミネラルのスムーズな吸収を促すなど、大腸が活動するときのエネルギー源として利用されます。また、大腸内を弱酸性にして悪玉菌の増殖を防ぎ腸内環境を整える働きもします。腸を刺激してぜん動運動を活発にさせ、スムーズな排を促進します。
さらに、脂肪の余計な吸収を抑え、脂肪の燃焼をアップさせる働きがあるので、太りにくい身体を作ってくれます。
オリゴ糖は結合する糖や作られ方によっていくつかの種類があります。身近な食材ばかりなので、今日からでも摂取することができますね。
●ヨーグルトと一緒に摂れば効率アップ
オリゴ糖はヨーグルトなどに含まれる乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌と一緒に摂ると、相乗効果で善玉菌を効率よく増やすことができます。例えばヨーグルトにバナナやはちみつを加えれば、食べやすいうえに効率よく善玉菌を増やすことができます。
●市販の甘味料を利用する
これらの食品を日常的に食べるほかに、砂糖の代わりにオリゴ糖からからつくられた市販の甘味料を利用するのもひとつです。オリゴ糖の甘味料は砂糖よりカロリーが低いので、ダイエットにも効果的です。特定保健用食品も多く販売されているので、手軽に取り入れることができます。
オリゴ糖の１日あたりの摂取量の目安は、バナナや玉ねぎに多く含まれるフラクトオリゴ糖で３～８g、はちみつなどに多く含まれるイソマルトオリゴ糖で10ｇと糖によって異なります。
オリゴ糖を一度に多く摂ると、便がゆるくなったり張ったりすることがあります。早く効果を出したいからといって一度に大量摂取するのはNGです。目安となる量を守って、まずは少量から試しましょう。人によって違いはありますが、だいたい１～2週間ほどで効果が現れることが多いようです。
赤ちゃんの頃には腸内細菌の99％を占めていたビフィズス菌（善玉菌）も、成人となれば10％以下に減ってしまうと言われています。効率よく善玉菌を増やしてくれるオリゴ糖を毎日上手に取り入れて、便秘解消やダイエットにも役立てていきましょう。
